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サーチエンジンの戦略的操作マル秘裏技と社会選択理論
このサイトの Google のサーチにかんする記事「私は変態女子高生のトップか」の続きだ.同じシリーズとは思えない専門的なタイトルだ.(これにともない前記事のカテゴリを「社会科学」に移動した.)

このブログが「西山廣喜」といった右翼の黒幕の固有名詞で上位 (3位) に来るのは分かる. 自分にかかわる黒幕の名前を出すのは誰だってためらうだろうから,特に黒幕が生きているあいだは.しかしこのサイトは「最後のフィクサー」という抽象的な用語でトップ,「財界系右翼」でも3位に来るのだ.ほとんど内容もない「変態プレイ」では 7 位だし,そしてブログでは触れていない「事務員 口説き方」でもトップに来るようになった (ある記事で言及した本の題名のなかの「口説き方」と,べつ記事の「事務員」がひっかかった).

じつはこれには仕掛けがあって,社会選択理論とコンピューター・サイエンスを極めれば,こんなランキングで上位に来るのは朝飯前なのである.コンピュータサイエンスについてはイメージを持つのは難しくないだろうから,わが専門である社会選択について簡単にイメージを与えておく.社会選択もいろいろな問題を扱っているため,ひとくちに言うのは簡単ではないが,「複数の人々の意思決定ルールを公理的な方法であつかう分野」と言えるだろう.公理とは「ルールはこうあるのが望ましい」といった直感的な基準に,厳格な数理的表現を与えたものだ.ちまたでは倫理学を数理的にやり直しただけの役に立たない学問の代表と思われていたりするが,そんなことはない.私のところには,事実 (海外からではあるが),水資源の環境マネジメントのなんたらにかんする意思決定のコンサルティングの依頼があったりする.(地域マネジメント研究科の教員にふさわしいプロジェクトであったが,環境意思決定について勉強する暇がないので断った.)

なんらかのランキングを扱うのは社会選択でも古典の古典の話題であり,この分野の出発点となったアローの定理もひとびとの選好 (選択肢にたいするランキング) をうまくひとつのランキングに集計することの困難さを説いたものだった.その後,自分にかんする情報を (誤摩化したり隠したり手の込んだ言い方をしたりして) うまく操作することにより,ルールのもたらす結果が自分に有利になるように「戦略的操作」をする方法の研究が現れた.というのはウソで,正しく言えばその逆の立場の研究,つまり,ひとびとが戦略的操作をしようとしても得にはならない「戦略的操作不能」なルールの研究が現れた.正直者が馬鹿を見ないようなルールの開発である.

当然 (でもないのだが) ながら,操作が不可能なルールを作ることに比べれば,特定の現存ルールを操作するのは簡単なことだ.サーチエンジンの結果ランキングで上位に来るなんてのは,初歩も初歩.ちょっと調べればできることだ.自社のサイトのランキングアップを狙っている社長さんや広報担当者は,わが研究科の秘書を通じて連絡してもらいたい.たっぷりとコンサルティング料をいただければ,マル秘裏技をお教えしよう.

問題は,最近コンピュータサイエンティストが社会選択理論や,その分野に密接に関連するメカニズムデザインについて勉強し始めていることだ.詳しくは DIMACS Tutorial on Social Choice and Computer Science でも見てもらおう.社会選択理論などのひじょうに役に立つ分野の知識は,やがては社会科学とか工学といった垣根を越えて盗まれて行く.マイナーな分野としていつまでも密かに隠れていることはできない運命なのだ. コンピュータ業界に社会選択理論の成果が広まって行けば,確実にサーチエンジンのランキングを操作することも難しくなる.いままでは社会選択理論家をやっていれば気軽に儲けられるサイドビジネスとしてできたサーチエンジンのマニュピュレーションも,専門的・本格的に頭脳を投資しなければ対応できない時代になるのかもしれない.
続き.私に秘書などいないので,秘書を通じての連絡は不可能.特定のサーチエンジンで上位に来るような社会選択的裏技を知っているというのも冗談である.コンピューター・サイエンスを究めたこともなければ,社会選択理論も極めてはいないから.それ以前に「ちょっと調べる」気分にならないので.ということで,いまのところ破格のコンサルタント料をつまれてもお役には立てない.
【2005/05/13 01:35 】
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