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建国記念日ということで,一日遅れだが神話のふるさと宮崎の写真でも載せよう (クリックすれば拡大):
谷底から見ればたしかに「天」である.ただ,天孫降臨の「高千穂」は,高千穂河原から臨める高千穂の峰のほうかもしれない.(鳥居と祭台だけの霧島神宮古宮跡がある.)
宮崎と言えばさいきんは東国原英夫知事 (そのまんま東) で盛り上がっているようだ.ボクはこのひとが知事選に立候補すると知ったとき,いくつかの思い込みをしていたものだ.しかしマスコミの思い込みも相当なもので,それゆえボクの感覚に合わない報道が続いたし,一部ではいまも続いているようだ. まず,選挙は大学関係者と官僚出身者の戦いとボクは思い込んでいた.もちろん官僚出身のほうが大学時代にちゃんと勉強した可能性は高いが,にもかかわらずそのまんま東といえば早稲田の公共関係の専門職大学院あたりで一生懸命勉強したイメージがあった.(じっさいは大学院ではなくて,第二文学部を出て (?),政治経済学部を中退したということだが.) 「大学で勉強する地方自治とじっさいの地方行政はちがう」といった,予想される批判を思うにつけ,大学人としては東氏を応援したい気がした. 次に,東氏は保守だとボクは思い込んでいた.マスコミだけでなく宮崎県民も東氏を,自民に代表される旧保守と対比される新たな破壊者,長野のもと県知事・田中康夫と同列にとらえた感じだった.しかし「早稲田の大学院 (実際は学部だけど) を出て革新のわけないだろ! たしかに早稲田の教授には革新も多いだろうが,地方自治を学んで県知事に立候補しようという発想の学生が保守でないわけはない」と思い込んでいた. じつのところ,東氏は自民党から出るのかなとさえ思っていた.で,そうではなく,しかも自民自体が候補者推薦で割れていると聞いて,それじゃあこの選挙は東氏の勝ちかと勝手に思った.東氏が保守で,しかも保守が割れてるならば,東氏は両者の票を軽く奪えるはずだと考えた.対立候補の出身大学は知らないが,どうせ東大あたりだろう.早稲田と東大だと出身者の数もだいぶちがうし,人気もちがう.じっさいのところはあまり関係ないだろうが,とにかく宮崎における東大の人気の悪さを思えば,少しは有利かなという感じはした.今回の選挙だけでなく次回もじゅうぶん勝てるんじゃないか.今回は自民から出るとマイナスになる要因が大きかったが (知事選で対立候補だった自民推薦のひとを副知事にしようとする作戦も「しがらみを断ち切れない」とのことでダメになったし),次回は自民推薦で出るのは戦略的にまちがっていないと思う. さらに,東氏は宮崎県北部で苦戦するとボクは思い込んでいた.いまは列車の走らなくなった,写真の高千穂鉄道も北部にある.このサンクコストを諦めきれない住民がどのくらい多くいるか分からないが,この地区の住民に訴えかける政策を打ち出すのは困難だろう.しかも選挙中の報道によれば,東氏は宮崎弁を駆使しているということだった.東氏の地元の都城弁は,北部である高千穂や延岡の住民にはもちろん,県央の宮崎市あたりの住民にも通じないはずだ.微妙な差があるというていどの違いではないので,「宮崎弁を駆使」といったばあい,最低でもふたつ,できれば三つ以上の宮崎弁を使いこなす必要がある.東氏はそれができるんだろうか.
以上,宮崎県新知事についての思い込みをいくつか書いてみた.それが正しいかまちがっているか検証はしない.しかし,この思い込みと同様の視点を持てば,明日の宮崎を読むのはそれほど困難ではないかもしれない. 参考文献 M・ラムザイヤー, F・ローゼンブルース. 日本政治の経済学: 政権政党の合理的選択. 弘文堂, 1995. 原著1993年刊行. 追記 (2/13/2007). 「保守」という言葉は多義的すぎるので言い換えておく.このばあい特に「プラグマティック」な側面を指していると言えば分かるだろうか. J. Mark Ramseyer の記述を追加. そのまんま東氏はマニュフェストで「重要な観光資源である高千穂地域の交通基盤整備の支援(DMV等を視野)」とたしかに高千穂鉄道の再建に取り組むともとれる言い方はしている.しかし断定的な言い方ではない.知事選で川村秀三郎氏に負けた7町3村は東諸県郡国富町,綾町,児湯郡西米良村,東臼杵郡北川町.諸塚村,椎葉村,美郷町,西臼杵郡高千穂町,日之影町,五ヶ瀬町ということだ.日向市以北では市部と門川町を除けば全滅であり,やはり県北で苦戦したようだ. |
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