スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:-- 】
| スポンサー広告 | コメント(-) | トラックバック(-) |
一気に進んだ香川体験: うどん,自衛隊,ダム

いつでもできると思うことはいつまでもできない」とはよく言ったもので,ボクは香川に住むようになって10年間,県内はおろか大学のすぐそばの有名なうどん屋にもほとんど行っていなかった.ところが先週,その状況が一気に転換することになった.共同研究者が仕事と遊びに高松に来たのだ.準備がよかったせいか,論文についての議論に一日半,将来論文を書くかもしれないトピックの解説に半日をかけただけで予定していた仕事が終わってしまった.そのため,共同研究者の希望であった伝説のうどん屋巡りに一日半を使うことができた.

さぬきうどんブームというのはたぶんボクが香川に来た頃にはすでに言われていたのだが,10年目にしてはじめて,知り合いといっしょに伝説的なうどん屋体験をすることができたわけだ.どうしてここまで遅れたか.たいていうどん屋は昼しかやっていない.そして,ボクは昼食を食べる習慣がないのだ.昼食は食べないか,代わりに遅い朝食を家で食べることが多い.いったん大学に行ってしまって昼食を取った方がいいとたまに思ったときは,生協のおにぎりかサンドイッチで済ませて来た.わざわざ外出すると調子が狂うのだ.胃腸が悪い (過敏性腸症候群; IBS) ため,あとに仕事が控えている時間帯に気軽に食事をするわけには行かないという事情もある.(安易に「食事を抜くと身体に悪い」などと言うなかれ.この病気の人間にとって,食事をした方が身体にはるかに深刻な影響があるのだから.もちろん大学受験も昼食を取った記憶がない.朝から晩まで食事なしで連続で試験してくれればかなり有利だっただろうな.)

以下,がもううどんは何となく名前に引かれて,竹清と山越と宮武は知人のすすめでピックアップした.詳細なデータは四国新聞社のサイトで見ることができる.

共同研究者が高松に来た二日目.以前案内したことがあり,ボク自身も5回くらいは行ったことのある,大学の近所の《さか枝》という店で彼は 930 に朝食.その後1130にいっしょに《竹清 (ちくせい)》という店にはじめて行った.自転車で5分.決して遠くはないが,ここまで来るのに10年かかったわけだ! 店名が嫌いということもあって,場所を確認しようと思ったこともなかった.今回初めて場所を確認したが,何のことはない.いつもクルマで通る道に面していた.名前の音の印象から幽霊屋敷のような呪われた暗い場所を想像していたが,ちょっと見た限りそういうところではなかった.入り口付近でヴェールをまとったイスラム系の女性3人がうどんを食べていたのも,閉ざされた禁断の場所という先入観を打ち崩してくれた.ボクは卵の天ぷらがあったので何気なく取った.あとで知り合いにその《半熟卵の天ぷら》というのがいいのだと言われた.たしかに言われてみれば,卵の天ぷらってあまり聞かないな.

三日目は,坂出の《がもううどん》という印象深い名前の店にはじめて行った.思っていたよりも主要道路に近いところで,11時だというのにすでに店には列ができていたため,これがそのうどん屋だなと分かった.ブームというのは本当だったようだ.郊外の伝説の店はひろい駐車場と狭い店舗の組み合わせがパタンである.店内に席がほとんどないので,駐車場の端っこで五色台を見ながら食べた.帰りは五色台スカイラインや根香寺に寄り,ついて来たもうひとりのひとの案内でサンポート高松のシンボルタワーのてっぺんにも寄った.午後は仕事の続き.

四日目は田園風景を楽しみながら32号線を琴平方面へ.早明浦ダムの貯水率がほぼゼロという水不足の香川で,枯れた田んぼをほとんど目にしないことは驚異的なことかもしれない.11頃着いたのははじめて来る《山越うどん店 (やまごえ)》.少し離れた駐車場に警備員までいたので大きい店かと思ったら,店自体は小さな製麺所で客が店の外に列を作っていた.その店所有かどうかは知らないが,店の隣にじゅうぶん席があって,その店とは別と思われる土産物屋があった.ここで食べた《かまたまやま》はけっこういいんじゃないか.卵と山芋がとろける感じだ.

その次は《宮武うどん店》へこれまたはじめて行った.100メートルくらい離れた駐車場にクルマを停めて店の前まで来たが,どうも他の店と様子がちがう.列の流れが悪いのだ.中に入って分かったが,ここはすべて手作りでやるほんものの「手打ち」らしく,それで時間がかかるようだ.香川県民は「手打ち」自体にはあまり価値を置かないと思うが,共同研究者は「手打ち」であることとそこの主人が自分のペースを崩さないことを喜んでいた.客が紙に書いて注文したものを店の人が持ってくる方式で,支払いは食べたものを各自申告する後払い方式だった.他の店よりは待ち時間もだいぶ長く値段も高めだったが,それでも350円で打ち立ての二玉を食べられるのだから安いものだ.

その日は暑かったので石段を上らなければならない金刀比羅宮参りは省略.代わりに神社仏閣に興味がある共同研究者のため,善通寺 (弘法大使の生誕の地にあるお寺) に行った.その前に陸上自衛隊の駐屯地の隣の第二混成団本部でたまたまみつけた戦車や飛行機を入構して鑑賞.中には入れなかったが,本部の建物自体もレトロでかっこよかった.何人か女性自衛官もいて,遠目では奇麗なひとも.混成団本部を出るときに敬礼してくれたのも女性だった.隣の駐屯地には入構できなかったが,外から見るレンガ作りの倉庫がレトロな雰囲気を漂わせていた.その前の通りを歩くとアメリカの大学のキャンパスにいるような感じがした.(おまけ: 善通寺自衛隊駐屯地の中にある「善通寺うどん」)

その後,善通寺大野原線を通って,以前から行きたかった豊稔池ダムに向かう.途中,観音寺佐野線の入り口をまちがえたため,山道に入り込んで雲辺寺ロープウエイの入り口まで来てしまった.豊稔池ダムは放水していなかったし,ダム湖は細くて数百メートル上流でなくなっていたし,おまけにすぐ下流の公園への道路が崩れていたため上からしか見れなかった.それでも独特の重厚な雰囲気を持った容姿は感動できるものだった.

時間が余ったので,観音寺の琴弾公園にも寄ってみた.ここはボクは二度目だ.海水浴場にはほとんど客がおらず,地上から見た銭形砂絵はわけが分からなかった.山上の展望台から見てはじめてその形がわかるわけで,ボクらは「おおっ」と驚きの声をあげた.しかし観音様の名前が入った町のシンボルにはあまりふさわしくないと思うんだが.それよりも,その近所に大阪大学の微生物研究所 (?) があったことがなにか怪しくて気になった.

スポンサーサイト
【2005/08/22 00:27 】
| | コメント(0) | トラックバック(0) |
敗戦記念日もある 8 月にふさわしいエンターテインメント

おっと,きょうは原爆の日だ.日本がアメリカと戦争した時代があったということだよな.今年は「戦後六十年」つまり日本が太平洋戦争で負けてから60年ということだ.60年経ってもいまだに敗戦記念日---「終戦記念日」の方が正式名称だったかな?---は 8月の最大のイベントかもしれない.終戦を記念して,死者と対話するためのお盆がはじまったのだろう.原爆の炎で終戦だったから,お盆には迎え火とか送り火をするのだろう.そして盆に焚火することから,bonfire という単語が英語になったのだろう.ちなみに送り火は英語では bonfire for speeding the spirits of the dead という.

終戦記念日というのがわが国として重要な日であることにはちがいないが,これはいまの平和を祝うのが趣旨なのか,負けたことを悲しむのが趣旨なのか,負けるような戦争をしてしまったことを反省するのが趣旨なのか自分にはよく分からない.お国がちがう韓国で「光復節」として祝うのは分かるが,日本人が祝う必要はないだろう.じっさい国民の祝日ではないから,祝う必要はない.かといって悲しむべき日かと言うと,それもちがう気がする.「敗戦」と言えば悲しみのニュアンスもあるが,「終戦」には悲しみよりも「終わった!」という安堵のニュアンスが強そうだ.まさか反米とか反日のための日ではないとは思うが…….やはり戦争に勝てなかった,戦略のまずさを反省する日というのが正解だろうか?

敗戦記念日の趣旨についてこんなに深い考察をした日本人はかつていなかったのではないかと錯覚しそうな前段落であるが,それは置いておこう.平凡な一日本人としては,喜びや悲しみや反省などなど (ひとによっては反米・反日も),いろいろあるときに適当に済ますために便利な「複雑な気持ちです」という表現でも採用して,あとはその「複雑な気持ち」をうまく反映したような娯楽でも見つけて過ごせばよい.敗戦記念月の意義ある過ごし方としては,それで合格点をもらえるだろう.そんなわけで,8月にふさわしい娯楽を考えてみよう.

終戦記念日は盆だから幽霊だ.心霊ものの映画を見るのもいいかもしれない.
最近の幽霊は手抜きというか省力化が進んでいて,ビデオや DVD に乗って移動するし電話もかけてくる.
昔はせいぜい写真に乗って移動するだけだったが.
たぶん今時の幽霊はインターネットもやるだろう.ボクのチャットの相手は幽霊かもしれない.
そんな幽霊は好きにはなれず,ボクはもっと土着の匂いのする「死国」を二度見た.
「死国」の蘇った死者はもっと古典的で礼儀正しく,苦悩の表現方法も抑制されていて好感が持てる.
かわいい女子高生に死んでも愛してもらえるのは素敵だ.
いや,べつに「盆だから幽霊だ」などと遠回りをする必要はなかった.
単純に戦争映画でいいじゃないか.
でも最近の怪獣は都市で暴れても建物は壊さないようだ.
それは怪獣映画か……

などと思考が走る.結論をいえば敗戦の8月にふさわしい娯楽は戦争映画だろう.単純明快.今年はいろいろあるが,宇宙とか外国が舞台となるものよりも日本が舞台となるもののほうがふさわしいだろう.で,ボクは戦国自衛隊を見るべきか,亡国のイージスを見るべきか,ちょっと迷っていた.けっきょく,あの中曽根さんも試写会で見たという亡国のイージスを見に行って来た.映画の内容は説明しない (産經新聞のサイトに詳しい情報がある).

敗戦記念日によせての感想.イージス艦すごい! 乗ってみたい! 去年,海上自衛隊が高松港に来たとき (たぶん航海の神様のこんぴらさん参り) 船に乗りに行ったけど,当然ながらイージス艦じゃあなかった.掃海艇という木造船と掃海母艦だったっけ.まあ,掃海艇も重要な任務を遂行するにはちがいないけど,掃海艇に乗りたいと思って海上自衛隊に入隊する若者はあんまりいないだろう.やはり最強のイージス艦に乗りたいと思うんじゃないか.イージスシステムを開発したアメリカも簡単にはそのシステムを他国には手渡せないなか,日本はアメリカを除けば世界でもっとも多くのイージス艦を配備している国になった.原爆を落とした国に日本がここまで信頼されるようになったことには感慨深いものがある.泣けてくるじゃないか.でも,あの映画の結末を政府は国民にどういうふうに説明するんだろう.気になった.あと,どうして彼は副長を「お父さん」と呼んだんだろう.

【2005/08/06 14:24 】
| 社会 | コメント(5) | トラックバック(3) |
豊稔池ゆる抜きと Handbook of SCW 2: 遅れていることと済んだこと

7月上旬になかったら7月中旬にあるもの.7月中旬になかったら7月下旬にあるはずのもの.7月下旬になかったら8月上旬にはあるべきもの.それは豊稔池ダムのゆる抜き (放水) である.このダムは日本で唯一といわれる石積みのマルティプルアーチダムである.この構造はあまり工費がかからず,しかも工事の作業の多くを主な受益者である地元の農民が担ったらしい (四国新聞の記事).ムダが多いとされるダムのなかにあって,費用よりも便益が大きい事例であるにちがいない.

ボクとしては,とにかくアーチを5連持つその姿がかっこよさそうで以前から見たいと思っていた.ゆる抜きが7月にあると聞いていたので,そのときに見に行くつもりだった.ところが待ち続けてもう8月.もうゆる抜きは済んだんだろうか.それとも今年は香川が深刻な水不足だから,上水道用水に回すときに備えて,農業用水に回すことをためらっているんだろうか.ゆる抜きを転機に研究に没頭---という計画が狂って困る.この土地の風土に合ってていいじゃないかと思ってた計画なんだが.

待たされていることと言えば,Handbook of Social Choice and Welfare, Volume 2 という高価なサーベイ集のことがある.出版予定がまた延期されたのだ.今日サイトを見たところ Publication Date: 1 January 2006 となっていた.ほんのちょっと前は July 2005 だった気がするのだが.たしか去年の夏に学会で聞いた噂によれば,その時点でほとんどの章はできているということだった.その学会より少し前の時点ではたしか2004年出版となっていたはずだ.この調子じゃ,出版されたときには 4年くらい時代遅れになってるんじゃなかろうか.そんなわけで大幅なディスカウントを期待したいんだが,無理だろうなあ.できれば各章を pdf ファイルあたりで入手できるようにお願いしたいんだが.こちらは出版時すぐには無理だろうけど,サーベイの価値がさらに下がる数年後には実現するんじゃないだろうか (リマーク参照).Handbook series 全体でひとつの電子ジャーナルのようにみなして各大学図書館に契約してもらうなどの手はあるだろう.エディターのみなさんどうかよろしく---と日本語で書いてもあまり意味がないかな.

リマーク (8/11/05 追加): コメントで気づいたが,すでにこの4月から ScienceDirect で Economics その他のハンドブックの電子版が提供されているようだ.平凡助教授が思いつくような商売は,有能な業界人がすでにとっくの昔に実現しているということか.(ま,べつに今思いついたわけではないが.) 残念ながらうちの大学のアカウントでは Handbooks はどれも白マーク (non-subscribed) になっており,要約しか読めない.年度が変わった 4月から提供ということだから,国内の大学で全文読めるところはまだほとんどないのではなかろうか.「うちの大学にはある」という情報があればここにコメントすれば面白い現象が起こるだろう.その情報が載った翌日には,このブログの読者である世界中の学者がその大学の図書館に押し寄せ,せっせと必要チャプターをダウンロードしていることだろう.いや,それは冗談だけど……まだわが大学の電子ジャーナル購読がしょぼかった時代,よその大学に行ってせっせとジャーナル記事のダウンロードに励んでいた同僚がいるというのは冗談ではない.

ここ数年 Science Direct の購読継続自体が危ぶまれて来たというのに,学長選挙でそのことに触れる候補者はいなかったように思う.電子ジャーナルは予算に余裕があったときに購読する贅沢品のような扱いを毎年のように受けている.この種の最小限の研究基盤を整えることの優先順位がこんなに低い大学にいることには不安がある.この種の基盤を整えることにもっと熱心で裕福な大学に,電子図書館アクセス権でも譲ってもらいたいものだ.「べつに採用してくれなくていいから,アクセス権売ってくれ!」 どっかの大学の研究生にでもなろうかな.リマーク終わり◆

いろいろ遅れていることがある一方で,済んだこともある.以前「夏だ! そろそろ更新頻度を落とすぞ」という記事に列挙した,片付けたかった仕事のその後の進捗状況を見てみよう:

  • 「大学サーバーに置いてある個人サイトの粛正をしなければならない」 粛正は6月ちゅうにほぼ終了.
  • 「溜まった雑誌を処理しなければならない」追いついた.雑誌というのは学術ジャーナルではない.学術ジャーナルについては,目次が届いてから一週間以内に目を通してどの記事をダウンロードするかを決めている.(記事自体を読むわけではないが.)
  • 「読みたいビジネス書とか教育書その他いろんな分野の本も溜まっている」 ビジネス書については少し読んだ.他にも読みたいものが山積み.
  • 「現在進行中の研究とあんまり関係ないペーパーも少しは読んでおきたい」 たとえば Algorithmic Mechanism Design にかんするものなどを読んだ.難しかったが,やろうとしていることは分かった.
  • 「春休みに届いた iBook G4 (ノートブックパソコン) とか iSight (ビデオカメラ) とかシュレッダーを早く箱から出さねば」 済み.新しいパソコンのインストールは時間がかかると読んでいたが,Mac OS X Tiger の移行アシスタントでひじょうに簡単にできた.他にハードディスクの一部を暗号化したり,これまでディスクイメージで使っていた辞書をすべてハードディスクにコピーして使うようにしたり,ペン式マウスも使ったみたり.
  • 「古いパソコンのデータ消去とか写真の整理は無理だろうな」 写真の整理はやはり無理.古いパソコンのひとつは完全にデータを消去した.もうひとつは壊れているので分解してハードディスクを壊そうかと思ってる.
  • 「ついでにルーツ探しに国後島出身香川県詫間育ちの祖母の郷里を訪ねる計画も無理っぽい,クナシリはもちろん詫間の方も---ルーツが分かったら未来が開けるような気もなんとなくするんだが.古い書類の pdf 化なんてことはほとんど考えていない.」 無理.でも曾祖母は釧路に住んでいたとか,3, 4 代前の先祖にロシア人 (昔のひとは北海道にはアイヌ人とロシア人しか住んでいないと思っていたとか,そんなところか?) がいたといった話も出て来た.そのロシア人,ロシア革命を嫌っていまの北方領土に亡命したとかいう話なら面白いんだが,そんな奴いないだろうなあ.どこまで本当だろうか.
【2005/08/04 18:36 】
| | コメント(3) | トラックバック(2) |
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。